関東でいちばん早く春が訪れる半島。2月になれば、菜の花が辺り一面を黄色く染め、ポピー、ストック、キンセンカ……と、「花摘みできます」の看板に誘われ、観光客たちが海岸線を行き来する。
外房は遮るもののない太平洋の雄大な景色。長い九十九里、一宮の砂浜には、良質の波を求めてサーファーたちが集まり、勝浦付近の奇岩が織りなす磯では、名うての釣り師が竿を垂れる。南下すれば、ヤシの並木の海岸線に白亜のホテルやマンションが並び、南国リゾートの風情を醸しだしている。
銚子、勝浦の二大漁港を有する漁業の半島の活気は、食卓を魚であふれさせる。マンボウなど珍味に出合えることもしばしばで、海辺の生活に楽しみを加える。
東京湾アクアラインで内房にアクセスすれば、木更津から先はゴルフ天国。さまざまな特色をもつゴルフ場が、日帰り客を含め、ゴルファーたちをのみ込んでいく。
ちょっと内陸に足を向ければ、田園と野菜畑の牧歌的な景色が広がり、どこか懐かしい気持ちにさせられるのも房総である。
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